渥美半島の海食壁と化石地層

 愛知県赤羽町高松の海岸の海食壁に・新生代第4紀更新世の渥美層群が露出しており、多種の貝化石やウニやカニ、スナモグリなどの化石が産出します。 豊川にいた頃、よく出かけました。(j.s)



海食壁と砂浜が続く表浜

渥美半島の地質と成り立ち:表浜の自然(豊橋市自然市博物館ガイドブック)より



海食壁と化石地層


海食壁が水の流れで侵食され、切り込んだ谷ができている


高松海岸と化石採集風景


海食壁の谷から見た高松海岸


巣穴に保存されたオオオスナモグリの化石を発掘した地層1


巣穴に保存されたオオスナモグリの化石を発掘した地層2


化石地層のスケッチ

巣穴中に保存されたオオスナモグ化石


オオスナモグリの化石(瑞浪市化石博物館所蔵)

 愛知県 渥美半島 高松海岸には新生代第4紀更新世の渥美層群が露出しており、オオスナモグリと巣穴の化石が採集できます。 下の写真は渥美半島で採集したものの一部です。スナモグリだけや巣穴だけの化石は各地で採集できますが、巣穴と一緒の化石は 非常に珍しいものです。巣穴に入ったまま化石になり、固くなった巣穴で保護され、そのままの形を残しています。 干潟では無い少し深い海で土砂の堆積による圧力を受けず巣穴と一緒に化石になったものと思われます。スナモグリの巣穴は下の図 のようになっており、末端のこぶ状の部分に化石が多いようですが、生存中または死骸が砂泥で押し流され、 末端分で埋まり化石と なったと推測できます。化石として残っているのはハサミなど第1胸脚部がほとんどです 写真1-7は巣穴とその内側に貼りついたオオスナモグリの化石で、7-9は巣穴を取りはずした状態のオオスナモグリの化石です。



巣穴に保存されたオオスナモグリの化石 1 (豊橋市自然史博物館所蔵)


巣穴に保存されたオオスナモグリの化石 2


巣穴に保存されたオオスナモグリの化石 3


巣穴に保存されたオオスナモグリの化石 4


巣穴に保存されたオオスナモグリの化石5


巣穴に保存されたオオスナモグリの化石6


巣穴に保存されたオオスナモグリの化石7


巣穴に保存されたオオスナモグリの化石8


巣穴に保存されたオオスナモグリの化石9


巣穴に保存されたオオスナモグリの化石10


)  
スナモグリを包括した巣穴化石3


スナモグリなどの巣穴と海の生き物



スナモグリの巣穴を含む地層


スナモグリの巣穴想像図
:赤色がスナモグリ(新谷推定)


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